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東海愛知新聞

子育て、仕事、習い事

アイシンG 一体的にサポート

岡崎で実験

自動車部品メーカーのアイシン精機(本社刈谷市)とアイシン・エイ・ダブリュ(本社安城市)が21日、岡崎市連尺通3の民間保育施設「みんなのおうち連尺」で、子育てや仕事、子どもの学び(習い事)を一体的に支援する独自の子育て支援サービスの実証実験を本格始動させた。小学1〜6年生を育てる両社の社員を対象に行っており、今後は社外の親子などにも対象を拡大していく。()

託児所でのテレワーク

今回の実験はテレワーク(ICT=情報通信技術=を活用し時間や場所などにとらわれない就労形態)ができる託児所を拠点に展開。保護者は託児所に出勤して仕事し、それぞれが通う小学校で授業を終えた子どもたちは、各校や児童育成センターから両社が提携するタクシー会社の車両で直接託児所に向かう。そこから学習塾や習い事に出掛けたり、託児所内でオンライン授業を受けたりする。保護者の勤務時間が終わると、親子そろって帰宅という流れ。

実証実験には施設を提供するみんなのおうち連尺のほか、送迎は岡陸タクシー(上六名3)、施設内でのオンライン授業はイーオン(東京都新宿区)、地域との調整などで岡崎市が協力。送迎や託児などは、スマートフォンなどで利用できる専用アプリで事前予約。利用人数や時間、運行ルートを事前に把握することで効率的な走行ルートを導き出す。

21日に児童を対象にした英会話教室のオンライン授業が開始。参加した1、2年生4人は、タブレット端末越しに名古屋市内にいるイーオンの講師から英会話を学んだ。

そばにいる安心感

参加する六名学区在住の女性社員(42)は「習い事の送迎などで仕事を早く上がったり、子どもの急病で突発的に休んだりすることがあり、職場への後ろめたさがあったが、ここなら定時まで働けるので助かる。昨年学区内で火事があり、離れている間はとても不安だった。ここでは子どもがそばにいて安心できる」と話した。

今回の企画は、社員の要望などから考案。当初はアイシン精機のカーナビ開発技術を活用してルートを効率化させた送迎の代行を考えた。しかし、これまで切り離して考えられてきた子育てや仕事、子どもの学びを一体的にサポートすることで、保護者と子どもが近くにいながらそれぞれの時間を過ごし、「女性の労働力」向上にもつなげられると期待されている。

実証実験の結果に応じて有償でのサービス提供も検討する。アイシン・エイ・ダブリュの大類恵チームリーダーは「この施設を地域で子育てを支える場にし、新しい子育てと働き方として連尺から全国へ発信したい」と話している。

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