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東海愛知新聞

「自分の限界」作らない

岡崎の岡田さん ブラジルで「ごまんぞく体操」普及

岡崎市の岡田みどりさん(57)が、「国際協力機構(JICA)」の海外協力隊員(日系社会シニア・ボランティア)としてブラジル・サンパウロ市に派遣され、日系ブラジル人高齢者の健康増進活動に従事した。現地では岡崎市が推進するオリジナルの筋力体操「岡崎ごまんぞく体操」の普及に努めた。()

サンパウロ市に本部を置く日系ブラジル人の老人会「ブラジル日系熟年クラブ連合会」(約2000人)が、「日本で行われている新しい体操やレクリエーション、認知症予防などを教えてほしい」との要望をJICAに寄せていたことから、岡田さんは派遣前、体操の知識や動作、岡崎ごまんぞく体操を習得した。

2018(平成30)年7月に赴任。滞在中は各地に暮らす日系ブラジル人のコミュニティー単位で組織されている老人会支部45カ所のうち半分程度を訪れ、85回の実践教室を通して筋力維持の大切さを呼び掛けた。

昨年11月には、講演を依頼されたサンパウロ大学でのセミナーで、集まった学生や高齢者と一緒に岡崎ごまんぞく体操を実践。その様子を見ていた同国の民放テレビ局「グローボ」の関係者に依頼され、同局の健康番組への出演も果たした。岡田さんがトレーニングジムで高齢者らに岡崎ごまんぞく体操を教える模様が収録され、翌月に放送された。

今年1月には老人会本部での定期的な実践教室がスタート。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で今年3月、任期(7月8日)を約4カ月残してJICAに急きょ帰国を言い渡された。3月12日に帰国前最後の実践教室を開いた老人会本部は、感染拡大防止のため翌週から現在まで閉鎖されているという。

「岡崎ごまんぞく体操の普及が軌道に乗ってきた矢先の緊急帰国は残念だった」と岡田さん。一方で、「ブラジルの高齢者は年齢などを理由に『自分の限界』を作らず、『いつまでも楽しみながら何でも挑戦してみる』という人が多かった」と振り返り、「海外協力隊員の任期は満了したが、そのような姿勢を今後の自分の人生にも生かしていきたい」と話した。

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