東海愛知新聞バックナンバー
 9月7日【日】
幸田
豪雨被災地のごみ集め
町職員200人が参加

幸田町内の集中豪雨被災地で6日、町職員がごみを集める復旧作業をした。この日予定されていた防災訓練が中止されたため、事務職員を中心に約200人がボランティアで参加。2時間にわたって作業を続け、菱池の防災広場に集められたごみは約10トンにもなり、分別して処分した。

作業は、(1)菱池のJR幸田駅と工業団地周辺(2)高力の相見地区(3)広田川が決壊し最も被害の大きかった菱池の新田地区―の3カ所で行われた。

このうち相見地区では、北部中学校南の相見川の土手で、スコップなどを手にした職員が延長約200メートルにわたって移動しながら土砂などを集めた。集めたごみは職員が運転する軽トラックに積み込み、次々に防災広場に運んだ。集められたごみのほぼ8割は草木や流木で、ほかに川に捨てられていたと見られるペットボトルやガラス類もあった。

広田川の支流、相見川では船附橋付近で川の水がはんらん。水は北部中学校グラウンドまで流れ込んだ。グラウンド南側の3分の1には厚さ1-2センチの土砂が残り、体育の授業にも支障が出ていたため、この日、重機を使って土砂を取り除く作業も行われた。

近藤徳光町長ら幹部職員も現場に駆け付け、職員を激励。近藤町長は「職員が自主的に復旧作業に取り組んでくれ、ありがたい。1日も早く、被害のあった町民の生活が安定するよう努力したい」と話した。

被害は9億7千万

幸田町がまとめた5日現在の集中豪雨による被害は、広田川の決壊により田んぼ約150ヘクタール、大豆畑60ヘクタールの合わせて210ヘクタールが水没。このほか工場や店舗でも浸水の被害があり、被害額は約9億7,000万円になるという。また床上浸水54戸、床下浸水64戸の被害もあった。

近藤町長は「広田川は抜本的な改修が必要。国、県に働きかけていきたい」と厳しい表情で話していた。




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