東海愛知新聞バックナンバー
 8月14日【木】
市条例制定50周年で企画展
文化財60点と修理も紹介


岡崎市美術博物館

 岡崎市美術博物館で、市文化財保護条例制定50周年の記念展「文化財―守り、伝える」が開かれている。市内の国、県、市指定文化財の中から実物約60点とパネルなどを含め計103点を前期(24日まで)と後期(26日〜9月28日)に分けて展示。貴重な文化財を間近で鑑賞してもらうと同時に、市民の共有財産と もいえる文化財を後世に伝えるための修理作業の重要性もアピールしようという企画展。
 展示品のうち、土呂八幡宮(福岡町)所蔵の木造阿弥陀如来坐像は県指定文化財で、高さが約1.4メートルもある。平安時代末期の様式の影響を受けた作品で、市内では数少ない大きさの仏像。
 経津主神社(真伝町)所蔵の円空作の毘沙門天像、不動明王像は市指定。毘沙門天はカエルのような邪気の上に立ち、両手で宝塔を捧げ、座った不動明王は右手に龍が巻き付いた宝剣を持っている。
 ほかに、国指定では大樹寺(鴨田町)の如意輪観音図、市指定では諏訪神社(八帖町)の八帖諏訪神社絵馬群の人物図絵馬と騎馬武者図絵馬などが並ぶ。
 修理・保存のコーナーでは、平成19年度から6年計画で修理が進められている大樹寺の大方丈障壁画などの作業工程をパネルで紹介。貴重な文化財を最新の技術で修復する様子が分かりやすく説明されている。
 市文化財保護条例は昭和33(1958)年4月に制定された。今年3月現在、市内には国指定29件、県指定37件、市指定249件の合わせて315点がある。
 入場料は一般500円、小中学生250円。市内の小中学生と各種障害者手帳所持者、その介助者は無料。
 9月28日まで。月曜日は休館。ただし9月15日は開館し、翌16日は休館。





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