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東海愛知新聞

三河花火×歴史的建造物

岡崎の小林さん まちづくり・都市デザイン競技で最高位

2級建築士の小林洸至さん(27)=岡崎市=が、対象地区にふさわしいまちづくりのアイデアを競うコンクール「第22回まちづくり・都市デザイン競技」で最高位の国土交通大臣賞を受賞した。今回は、岡崎市の「岡崎城周辺地区」が対象で、地元参加者による最高位受賞という快挙を達成した。()

同競技は、一般市民がまちづくりを考えるきっかけづくりにと1998(平成10)年から行われており、今回は全国から54作品の応募があった。対象エリアは一都市の中の一角で、毎年変わる。

岡崎城周辺地区は東端が吹矢橋、西端が矢作川堤防のある八帖地区の約80ヘクタール。エリア内には名鉄東岡崎駅や岡崎公園、桜城橋などがある。アイデアを考える上で「公共空間を民間投資と共鳴しながら歩行者中心の空間に転換・誘導することで、居心地が良く歩きたくなるまちなか」「50年後のあるべき理想的な姿を描きつつ、10〜20年後に実現すべき持続可能なもの」といった条件が求められた。

小林さんは、岡崎の伝統工芸品「三河花火」と歴史的建造物を活用した計画「余白の編集—三河花火を嗜むためのホテルをランドマークに」を出品。戦前に建造された歴史的建造物をホテルにリノベーション(再生)する民間参加事業や、岡崎公園多目的広場北の斜面地の活用などの4計画を提案した。改修が必要な箇所や具体的な平面図、運営方針なども併記して実現性が高い点、地域特性を深く読み解いたアイデアなどが評価された。

小林さんは、大学で文化財保存を研究。卒業後はまちづくりに関する団体で勤務した経験もあり、歴史的建造物やまちづくりについて考える機会が多かったという。「市民にもあまり知られていない歴史的建造物が知られるきっかけになればうれしい」と話している。

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