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東海愛知新聞

額田第二林木育種場で

「ヒノキの実」採取を体験

大雨河小の児童

額田町明見、県森林・林業技術センターの額田第二林木育種場に7日、大雨河小学校の児童が訪れ、ヒノキの実の採取を体験した。
 同育種場ではヒノキ、クロマツ、スギ合わせて約450本を育てながら、種を採取して苗木を育てている。県内では唯一の施設で、地元の子どもたちに施設を知ってもらうと同時に、林業に関心を高めてもらおうと平成14年度と15年度に開催。昨年は実の付きが悪かったため中止し、今年は2年ぶりの実施になった。参加したのは大雨河小学校の3年生と4年生の4人。
 先生と一緒に現地に到着した子どもたちに、職員が「山崩れを防ぐにはよい木を植えなければいけません。『よい木』とは、まっすぐで成長が早いことです」などとパネルを使って説明した。
 このあと、山に入った子どもたちは、「球果きゅうか」と呼ばれる直径5ミリほどのヒノキの実を1つずつ取り、腰に付けたかごに入れていった。1つの球果には、30個ほどの種が入っているという。
 ヒノキには、実の液を吸いにくるカメムシを防ぐため、枝のあちこちにネットが取り付けてられていた。山の中はセミの声が聞こえ、ひんやりとした風が吹き抜けた。4年生の加山高祐君(10)は「ヒノキの実も、ヒノキの実にカメムシがやってくることも初めて知りました。実は高いところにあったので、取るのが難しかった。でも珍しい体験でおもしろかった」と話していた。
 このヒノキの実の採取は12日に豊富小学校、14日に夏山小学校、25日には宮崎小学校の子どもたちも体験することになっている。

 県の林木育種事業は、昭和32(1957)年から始まった。38年に額田町内に育種場が開設され、現在、額田町内のほか、下山地区、設楽地区、鳳来地区にも育種場があり、県内の人工林のほぼ九割はこれらの育種場で育てられた苗という。額田第二育種場は広さ約2.76ヘクタール。花粉の少ないスギを育てることにも挑戦している。

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