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東海愛知新聞

鯉のぼりと土人形

岡崎と碧南の伝統技“共演”
       「懐かしいね」と鑑賞者

子どもたちのすこやかな成長を願う「鯉のぼりと土人形展」が、岡崎市明大寺町のギャラリー葵丘で開かれている。
 鯉のぼりは、今年、創業百周年を迎えた同市福岡町、ワタナベ鯉のぼり(渡辺要市社長)が出品。同社ではもっとも大きい手がきの本染め「綿鯉めんごい」は、長さが6.3メートル、5.4メートルのペアが仲良く泳いでいる。ほかに武者絵のぼりなど合わせて約20点が並ぶ。
 武者絵は歌舞伎の場面を題材にしたものが多く、上杉謙信、虎退治で知られる加藤清正ら歴史上の人物がカラフルに描かれている。
 一方、土人形は碧南市在住の高山八郎さん(82)の作品。高山さんは6歳で父親の手伝いを始めた。瓦生産地の碧南は、土人形に適した良質の粘土が手に入りやすいことから土人形作りが盛んだったが、現在では高山さんただ1人。
 土人形は粘土を型に取り、素焼きしてから色を塗る。かつては絵の具をにかわで溶いていたが、最近は専用の絵の具がある。
 招き猫、福助、歌舞伎の登場人物を題材にしたものが多く、最近は素朴で温かみのある表情が見直され、数カ月先まで制作の予約が入っているという。
 会場には約100点を展示。高山さんの父親が明治から昭和初期にかけて作った作品も並び、訪れた男性(58)は「表情がかわいらしい。昔はどこの家庭にもこうした人形があった。懐かしいですね」と話していた。
 同展は6日まで。

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