東海愛知新聞バックナンバー

 6月24日【土】

断る勇気が未来作る

竜海中で薬物乱用防止教室

岡崎市竜海中学校で23日、全校生徒を対象とした薬物乱用防止教室が開かれた。全校を挙げた保健学習「いのちを大切にする学習」の一環。生徒らは、教室を通して薬物乱用の危険性に関する正しい知識を学んだ。

講師に招いたのは、名古屋市学校薬剤師会長の山口一丸さん。「STOP the 薬物! ―断る勇気が未来を作る」と題して、全校生徒約930人に講演した。

導入で薬物乱用防止のDVD映像を上映し、薬物乱用の概要を紹介。乱用は脳細胞の破壊を招き、物事の判断能力が低下したり感情が制御できなくなったりするだけでなく、周囲に危害を加える可能性もあるとして警鐘を鳴らした。

続いて、山口さんが薬剤師の視点から薬物乱用が心身に及ぼす影響を解説した。脳細胞が破壊され、思うように手足が動かなくなるなど症状が悪化。また依存性の高さから使用量も次第に増加し、最終的には自分自身では止められなくなるという。

「乱用を止めることができても、生涯にわたってフラッシュバックなどといった後遺症と戦い続けなければならない。自らの体を壊すような薬物には、絶対に手を出さないで」と語気を強めて呼び掛けた。(大山智也)