東海愛知新聞バックナンバー

 5月30日【火】

警報で県内出動へ

岡崎に配備のレッドサラマンダー

総務省消防庁、愛知県、岡崎市は、同市消防本部に国内で唯一配備されている全地形対応型消防車両「レッドサラマンダー」を、大雨・洪水以上の警報発令で県内に警戒出動させる検証を雨季に当たる6月1日〜10月31日の期間限定で実施する。(今井亮)

消防隊員や資機材を輸送するレッドサラマンダーは「緊急消防援助隊が出動する大規模災害」を要件に、消防庁が全国への出動の必要性を判断する。しかし約4年前の配備から発災による出動はいまだない。検証では一時的に出動要件を緩和し、警報が発令された県内の市町村に限って県防災局の出動判断が可能になる。

検証中の出動要件は、配備されている岡崎市で警報が発令された場合と、市外の市町村で警報が発令された場合。ただし市外への出動は岡崎市内に発令されている警報がないか、24時間以内に警報が発令される可能性が低いことが条件となる。

市内では集中豪雨といった局地的な被害の恐れがある際、各地域の消防署や出張所に、消防本部からレッドサラマンダーを運んで待機させ、発災に備える。市外への出動は各自治体の消防本部などとの調整の上で決まる。

岡崎市消防本部は「大規模災害以外でもレッドサラマンダーを活用できる可能性が見出せるのでは」としている。