東海愛知新聞バックナンバー

 5月11日【木】

ゆかりのまち提携を

岡崎 斎田つながり 香川県綾川町と

岡崎市と香川県綾川町のゆかりのまち提携実現を目指す「岡崎市・綾川町ゆかりのまち交流提携推進協議会」の設立総会が9日、同市六ツ美市民センターで開かれた。大正時代の大嘗祭献納用のコメを作る田として縁がある両市町。関係強化に向けて、民間主体で動き始めた。(大山智也)

総会には、地元総代会の関係者を中心に17人が出席。前六ツ美地区総代会長の鈴木義則さんを会長とする役員選出案をはじめ、今年度の事業計画案、収支予算案など計5議案を承認した。

鈴木会長は「綾川町とは、ともに大嘗祭の斎田に選ばれた縁があり、平成元年に交流が始まった。地域の要望を受け一度は双方にゆかりのまち提携を打診したものの立ち消えてしまったが、(一昨年の)悠紀斎田100周年で再び提携の話が持ち上がった。綾川町は、既に提携に前向きな方針を固めたと聞いている。実現のためにも、皆様の理解と協力をお願いしたい」とあいさつし、意気込んだ。名誉会長には、六ツ美悠紀斎田100周年記念事業実行委員会長を務めた野村弘さんが選ばれた。

両市町は、大正4(1915)年に行われた大正天皇即位時の大嘗祭用の東西の斎田として選ばれ、現在まで同市では悠紀斎田お田植えまつり、同町では主基斎田お田植えまつりを継承している。平成元年には相互訪問するなどの交流が始まり、交流開始から30周年となる31年のゆかりのまち提携を目指して同協議会を立ち上げた。

今後は、市に対して交流提携要望書の申し入れを行い、6月に開かれる両お田植えまつりでゆかりのまち提携をPRし、市に要望書を提出する予定。30年度末の提携承認、31年の悠紀斎田お田植えまつりでの提携調印を目指すとしている。

岡崎市は現在、神奈川県茅ヶ崎市、長野県佐久市、岐阜県関ケ原町の3市町とゆかりのまち提携を結んでいる。いずれも旧岡崎藩や徳川家康といった歴史的な関わりがある地域で、相互訪問や特産品の販売、市民・町民ツアーなどを通して交流している。