東海愛知新聞バックナンバー

 3月23日【木】

整備基本計画を策定

岡崎総合運動場と岡崎城跡

岡崎市は22日、県からの無償譲渡・貸し付けで移管される同市真伝町の「(仮称)龍北総合運動場(県岡崎総合運動場)」と、本格保存を図る「岡崎城跡」の両整備基本計画を策定した。(今井亮)

龍北総合運動場整備基本計画によると、約34億円を投じて運動場を9つのゾーンに再整備する。主な再整備は老朽化が目立つプールと管理棟がある場所に場内移転・新築する8面のテニスコート(テニスゾーン)、旧テニスコート跡地に設ける多目的広場(多目的広場ゾーン)、全天候型走路やレーン内側のフィールドの天然芝生化を図る陸上競技場(陸上競技ゾーン)など。

市は平成32年の供用開始を見据え、新年度に運動場設置条例の制定を目指す。民間事業者に再整備と施設の維持管理・運営を一体的に発注するPFI方式で進める方針で、30年3月に事業者を決定したい考え。

市は1月20日から2月20日まで、計画案に対する意見(パブリックコメント)を募集した。策定した整備基本計画書は市役所西庁舎1階の市政情報コーナーや市立中央、額田両図書館、市のホームページで閲覧できる。

一方、岡崎城跡整備基本計画は、岡崎城がある岡崎公園を中心とした整備対象地区を、城下町だった周辺の市街地まで拡大するなどして計画を改訂。公共工事をきっかけとしていたこれまでの発掘調査を本格化させ、城跡の全容解明や史実に基づいた復元整備を目指す。

事業期間は短期と中長期の2期。短期(平成29年度〜37年度)では発掘や測量などを実施し、専門家で構成する「岡崎城跡整備委員会」を設立する。

中長期(38〜57年度)では、短期計画の調査結果に基づいて岡崎城の価値を示す遺構の復元などに着手する。また、昭和34(1959)年に再建された岡崎城の復興天守(鉄筋コンクリート)の耐用年数80年まで、20年余りとなっているため、木造復元も視野に入れた保存を検討していく。