東海愛知新聞バックナンバー

 2月18日【土】

90年ぶりの対面

幸田町と長崎県島原市が所有 青い目の人形2体

日米の友好の証しとして米国から贈られた青い目の人形の「グレース・エッサ」を所蔵する幸田町幸田小学校で17日、グレース・エッサと長崎県島原市第一小学校の青い目の人形「リトル・メリー」が90年ぶりに顔合わせをした。(横田沙貴)

親善人形対面式と命名されたセレモニーには幸田小の全校児童804人や両市町関係者、青い目の人形を通じた友好親善団体のメンバーら計約840人が出席。両校代表児童が各校へ向けたメッセージを紹介した後、幸田親善人形友の会の成田重忠会長と島原親善人形の会の大隅謙一郎会長が、今後も人形を通じた交流を深めることなどを盛り込んだ「姉妹友好の誓いの言葉」を読み上げた。2体はきょう18日から3月12日まで同町郷土資料館で特別公開される。同18日から4月9日までは島原市の島原城観光復興記念館で展示される。

青い目の人形は、昭和2(1927)年に米国から全国の小学校などに約1万2000体が贈られたが、戦時中に多くが壊され、現存数は全国で300体ほどとされる。両市町間で平成26年に結ばれた「歴史と文化の友好交流の推進に関する協定」に基づいた交流事業で、どちらの市町にも青い目の人形が現存することから企画された。リトル・メリーが長崎県外で披露されるのは初めて。