東海愛知新聞バックナンバー

 1月31日【火】

地域の避難場所に

花園工業団地4社 岡崎市と災害協定結ぶ

岡崎市北部に位置する花園工業団地の企業4社は30日、災害時に所有する施設を地域住民の避難場所として開放する「災害時における緊急時協力避難施設の使用に関する協定」を同市と締結した。同市が工業団地と災害時の協力協定を結ぶのは初めて。

4社は「アンデン岡崎工業」(真福寺町)、「オチアイネクサス」(同町)、「東海光学」(恵田町)、「富士機械製造(岡崎工場)」(知立市山町)。同工業団地に進出する5社で構成する連絡会の中で、調印を取りまとめた。この日は連絡会の幹事を務める東海光学の古澤宏和社長が4社を代表して、内田康宏市長と協定書を取り交わした。

内田市長は「花園工業団地がある中山間地は、土砂災害など防災上の問題がある。(4社の)施設を使用できることは、地域住民の安全確保とともに市の災害対応能力の向上につながるものと期待している」とあいさつ。古澤社長は「整備後29年が経過した団地の発展は地域の理解と協力のおかげ。今回の協定で、より地域の安全・安心に貢献したい」と述べた。

熊本地震を踏まえて想定される被災者の車中泊に備え、四社は駐車場などを一時的に提供。市防災危機管理課によると、恵田学区など同工業団地から半径1キロ圏内の住民を対象に、同学区の指定避難場所になっている恵田小学校とは別の避難場所として設けられる。土砂災害や道路の寸断など、同校から離れた場所に住む住民が同校に向かう途中に被災する事態を防ぐ措置という。(今井亮)