東海愛知新聞バックナンバー

 1月8日【日】

夢は五輪の舞台

岡田さんが馬術世界大会に出場

愛知教育大学附属岡崎中学1年の岡田華穂さん(12)が24日からメキシコで開かれる「FEI国際チルドレン障害馬術大会クラシックファイナル」に出場する。12〜14歳の大会で、日本人の出場は平成12年の佐藤英賢さん(北京五輪日本代表)以来17年ぶりの快挙。世界の舞台での飛躍を誓っている。(竹内雅紀)

昨年10月に栃木県で行われた国内予選では唯一減点なしの最高タイムをたたき出して優勝。「満足のいく出来だった」と岡田さん。世界ランキング10位となり、開催国枠を含めた32人に与えられる同大会への出場権を得た。大会ではコース内に12カ所設けられた障害を15回飛び越し、走破タイムと飛越の正確さを競う。

岡田さんは5歳のときに旅行先の米ハワイで乗馬を初体験し、その楽しさと魅力にはまった。その後、豊田市勘八町にある乗馬クラブ「ホースファーム エルミオーレ豊田」に通い、小学4年から競技に参加している。平日は放課後の2時間、休日は朝から夕方まで愛馬3頭と一緒に練習に励んでいる。クラブへの送迎は母親が行っている。

国内予選はアマルフィ(14歳、せん馬=去勢した牡馬)で挑んだが、世界大会では主催者が用意する馬で臨まなければならず、馬との相性や適応能力が求められる。コーチの吉川正人さん(35)は岡田さんについて「バランス感覚やスピード感、思い切りの良さが長所」と話す。成長期のため、馬上でのバランス取りが難しいが、既にその課題はクリアしているという。

岡田さんは「世界大会は初めてで緊張している。抽選で当たった馬にしっかり乗れるよう練習したい。17年前は2位だったと聞いているので、私はその上を目指したい」と目標を静かに語る。馬術は五輪種目だが、3年後の東京大会は年齢制限(18歳以上)のため出場できない。「ずっとやっていきたい。夢は五輪出場」と、世界の大舞台を見据えて、愛馬とともに日々を駆け抜けている。