東海愛知新聞バックナンバー

 12月9日【金】

俳句と書で全国最高位

幸田 齋藤さんと浦山姉妹

国内外から応募のある俳句コンクールや書道展などで優秀な成績を収めた幸田町内の児童・生徒3人が7日、同町役場を訪れて大須賀一誠町長に成果を報告した。(横田沙貴)

南部中1年の齋藤璃奈さんは、「第21回『草枕』国際俳句大会」ジュニア部門で草枕大賞を受賞した。平成8年に夏目漱石来熊100周年記念事業の1つとして始まった大会。小学生と中学生、高校生、留学生を対象にした同部門では応募1万579句のうち、大賞は4句だった。

齋藤さんは、国語の授業で考えた「声そろえ 素振り100回 夕立雲」を投句。卓球部の練習で同級生9人とラケットの素振り中に着想。このとき、夕立ちが降り、体育館の屋根に当たって大きな音を立てていたことが印象深かったため、夏の季語「夕立雲」を合わせた。

同校では、学校全体で句作を推奨した授業を展開している。齋藤さんは「学校で今回の結果を聞いてびっくりしたけれど、すごくうれしいです」と話した。

また、同校では齋藤さん以外にも1人が特選、3人が入選、2人が佳作に選ばれた。

第55回伊勢神宮奉納書道展に出品した幸田小6年の浦山美妃さんは最高位の「文部科学大臣賞」、姉で北部中2年の浦山妃菜さんは次点の「伊勢神宮大宮司賞」を受賞した。小学校高学年や中学生などの5部門で国内外から1万3181点の応募があった。このうち、文部科学大臣賞は6人、伊勢神宮大宮司賞は10人。

浦山姉妹は3歳から書道を学んでおり、年が近いこともあり、2人で競い合って技術を高めてきた。平成25年の同神宮第62回式年遷宮を機に同展を知り、3年連続で参加している。

語句や書体は自由だが、2人は神社にゆかりのある言葉を選択。美妃さんは得意な文字を組み合わせて「希望の灯」を楷書体で書いた。苦手な「灯」がバランスよく書けるよう何度も筆を動かした。テニス部に所属する妃菜さんは、師の勧める複数の題材から書きやすい「五穀豊穣」を選び、得意の行書で揮毫した。

美妃さんは「姉に勝てただけでなく、1番の賞をもらえたのがうれしい。次に挑戦する書道展でも上位入賞できるように頑張りたい」、妃菜さんは「妹には負けたけれど、部活動をしながら大きな賞を取れたことがうれしい」と喜びを語った。