東海愛知新聞バックナンバー

 8月30日【火】

歴史的建造物を調査

築70年以上住宅など6500件

岡崎市教育委員会は9月から、市内にある築70年以上の住宅、商家、事業所など社寺を除いた近代建築の建造物約6500件の実態を把握する外観調査(歴史的建造物調査)を始める。

調査は事前に各学区総代会に通知する。調査員は、愛知建築士会岡崎支部と県建築士事務所協会岡崎支部に所属するボランティアの建築士43人。9月3日から10月15日にかけて、岡崎城の城下町だった愛宕、連尺、梅園の3学区を調査した後、市内全域に対象を広げていく。

1次調査として指定・登録文化財を含めた建造物を訪れ、建造物の分類をはじめ、構造、建築年代、沿革、利用・保存状況といった歴史的な価値を判断する。来年度から30年度にかけて行われる2次調査は、文化財を対象から除き、1次調査の評価を踏まえた上で内部調査を行う建造物を決定する。

2次調査を終えた建造物は、「建築当初の姿や技術を残し、歴史的景観に寄与している」とする「歴史的建造物」に位置付ける。31年度に調査報告書を発行し、市民が歴史的建造物を一覧できるようにする予定。

調査結果は歴史的風致維持向上計画の国の認定を受けて、市が策定を目指す文化財保護行政マスタープランの基礎資料とする。(今井亮)