東海愛知新聞バックナンバー

 2月10日【水】

「備えあれば憂いなし」

東京・立川市長が幸田深溝断層視察

幸田町と災害時相互応援協定を結ぶ東京都立川市の清水庄平市長ら3人が9日、協定締結後初めて同町を訪れた。

平成23年に立川市内で行われた断層講演会に同町が参加したのを機に平成24年に協定を締結。両市町には自治体内に断層があるという共通点がある。

清水市長は、深溝にある県指定天然記念物の深溝断層を視察。昭和20(1945)年1月13日に発生した三河地震の影響でできた活断層で、総延長約28メートル、最大落差は約1.5メートル、最大で1メートルの横ずれが生まれている。湧水地で、平成初頭までは水田として稲作されていたという。地層のずれが顕著で目視できることから、近隣の小学校児童や地震研究者らが足を運ぶことも多い。

清水市長は町内児童が行う深溝断層を通じた防災学習なども紹介され、「立川では断層を通じた防災学習は行われていない」と関心を示し、「過去の地震災害の被害の大きさがよく分かった。立川市は首都直下型地震の発生も危惧されている。『備えあれば憂いなし』という思いで災害にしっかり備えたい」と話した。(横田沙貴)