東海愛知新聞バックナンバー

 12月18日【金】

矢作川の生き物採取

岡崎市男川小 豊田の中下流域で環境学習

■「水」に焦点当てる

岡崎市による理科教育推進事業「スーパーサイエンススクール」指定校の同市男川小学校の5年生33人が17日、環境保全学習の一環として豊田市中島町の矢作川でフィールドワークを行った。

児童らは、自然環境と人間の生活との関わりについて「水」に焦点を当てた学習を進めている。既に岡崎市鳥川町を流れる鳥川を訪れて上流域で生息する生き物や周辺の環境について調べたため、この日は中、下流域の河川環境と比較しようと、豊田市矢作川研究所の協力を得て調査した。

同研究所研究員の内田朝子さん(55)が講師となり、児童らを川へ案内。調査を始める前に、生活排水が河川環境を汚染する可能性があること、日ごろ口にする水道水が川の水をろ過して作られていることなど、川と人間の生活の密接な関わりについて説明した。

この後は川の中に入り、水中の生き物を探索。児童らは、石を裏返したり水面にじっと目を凝らしたりして、カワゲラやカゲロウといった水生昆虫、魚の餌にもなる藻類、元気良く泳ぎ回るカワヨシノボリなどを、持参した容器に採取した。

途中、内田さんが採取したばかりの生き物を見せながら、その名前や特徴などを解説。中には、自然や人間に害を与えるとして特定外来生物に指定されているカワヒバリガイなどもあり、河川環境を守るための心掛けを説く場面もあった。

石原愛里さんは「川の中で見つけたヒルが、想像よりもずっと長く伸びたので驚きました。ほかにも名前が分からない小さな生き物を見つけたので、学校に戻ったら調べてみたいと思います」と話した。(大山智也)