東海愛知新聞バックナンバー

 10月20日【火】

「日本遺産」目指す

岡崎・浜松・静岡 家康軸に認定申請へ

徳川家康公顕彰四百年記念事業(家康公四百年祭)」を連携してきた岡崎、浜松、静岡の3市が、今年度に文化庁が始めた制度「日本遺産」の認定を目指す。15日に浜松市役所で開かれた静岡、浜松両市の年に1度の会合に内田康宏岡崎市長が同席し、来年1月に予定している申請に向けた早急な準備に取り掛かることで合意した。(今井亮)

徳川家康の「出生」「出世」「大御所」のゆかりで始まった連携の機運を、家康の生誕日に当たる12月26日の家康公四百年祭フィナーレ後も生かしていきたい考え。岡崎市社会教育課によると、認定には3市のゆかりに加え、「家康」で結び付けられる「独自の焦点(ストーリー)」が不可欠になる。

今年度の日本遺産の認定申請は83件あり、このうち18件が認定された。認定されれば国の補助金の交付対象となり、3市は別組織を立ち上げ、家康の文化的・歴史的価値を高める調査研究などに取り組む方針。

会合後に開かれた3市合同の記者会見で、内田市長は「江戸時代に90%を超えていたとされる識字率をはじめ、食文化や伝統文化の原点は家康公が築いた礎。良いストーリーを構築し、認定に向けて3市で盛り上げていきたい」と述べた。