東海愛知新聞バックナンバー

 9月20日【日】

特殊火災に特化

岡崎市消防本部 「特別消火隊」発足へ

岡崎市消防本部は29日、ガスや毒劇物、放射性物質、火薬類、化学薬品などによる特殊火災の対処に特化した「特別消火隊」を発足させる。県内での発足は名古屋市に次いで2番目。(今井亮)

特別消火隊は警防救助(消火、レスキュー)に従事する26〜40歳の若手職員4人で編成。隊の発足に当たり、東京消防庁や名古屋市消防局で研修を積み、専門知識を体得している。特殊火災の対処は、他の職務との兼務となる。

隊は中消防署に1隊を配置し、市内全域を管轄する。出動時に勤務日程で隊員4人がそろわなかったり、増員を要したりする場合は、他の職員がヘルプとして隊に加わる。隊員には消防服の左腕に付ける腕章と、ヘルメットの側頭部に貼るステッカーが支給され、判別できるようにする。

同市消防本部によると、これまでも化学車で特殊火災に対応してきたが、隊の編成や装備品の支給を通して職務を明確に区分けすることで、職員の技術とモチベーションの向上を図る。

消防課の山本雅寛課長は「『消火に水を使ってはならない』など特殊な性質を持つ火災に対して、専門知識を駆使して最適な消火方法を迅速に選択し、被害を最小限に食い止めたい」と話している。