東海愛知新聞バックナンバー

 5月9日【土】
岡崎出身の小林さん

書を通じ世界へ発信

世界経済フォーラム グローバル・シェイパーズに選出

岡崎市出身の慶応大大学院2年の小林優一さん(26)がこのほど、世界経済フォーラム(通称ダボス会議)のグローバル・シェイパーズに選ばれた。得意の書道を通じた社会貢献活動によって日本の文化を世界に発信しようと取り組んでいる。(竹内雅紀)

グローバル・シェイパーズ・コミュニティーは2011年に設立された世界経済フォーラムの国際組織。地域における社会課題を解決するために政治、経済、科学、文化などの分野で活躍する33歳以下の若者で構成されている。シェイパーズには世界で約3000人、日本からは約60人が選ばれている。

小林さんは5歳から書道を始めた。学生日本一の実力を持つ傍ら、最近では高齢者向けの福祉施設などで書を通じた社会貢献活動も行っており、その点が高く評価され、シェイパーズに選出された。地元・岡崎では内田康宏市長らにも報告している。

シェイパーズの活動は、ジャパン・ミーティングや夏冬のダボス会議、それぞれが担当するプロジェクトが中心だ。同大看護医療学部出身の小林さんは認知症患者のマラソンプロジェクトを企画し、その実現に向けて取り組んでいる。ゆくゆくは参加者のTシャツやヘアバンドなどに文字を書き入れるなどして書道を通じた社会貢献を形にしたいと考えている。

また、来年には京都で「スポーツ・文化ダボス会議」が予定されており、「書道のイベントができたら」という。

「シェイパーズに選ばれたからには『志』を持って、同世代のメンバーと一緒に活動する。自分の活動や書を通じて日本の文化を世界に発信したい」