東海愛知新聞バックナンバー

 1月10日【土】

城北中の伊藤直也校長がイラスト披露

玄人はだし 校内で公開

趣味のイラストで生徒に人気の岡崎市城北中学校長伊藤直也さん(60)が、これまで描きためた作品約300点を職員室前の廊下約60メートルに展示。生徒、保護者、職員の話題になっている。11、12、13日と、17、18日の午前10時から午後4時まで一般にも公開する。(岩月健)

会場入り口では縦横約2メートルのアンパンマンが「あなたに+5%の愛を」のキャッチコピーとともに迎えてくれる。

伊藤さんは平成24年に城北中へ赴任。東日本大震災後、生徒と被災地を訪れ、勇気と平和を愛する“アンパンマン校長”として知られている。

作品は、はがき大からA4判ほどの大きさのケント紙にサインペンで輪郭をとり岩彩で色付けされている。アマチュアとは思えないほどの出来栄え。「色付けするようになったのは最近で、以前は網掛け紙を切り貼りして変化をつけていました」と伊藤さん。

イラストには「うれし涙も くやし涙もそれは精一杯やった者の特権だ」「あわてず あせらず ゆっくりのときの方が よく見えることもあるよ」など子どもたちを励ますメッセージが添えられている。最近人気の「笑顔が一番!」のイラストは、教師と男女生徒が万歳をしている楽しい絵柄。

伊藤さんは保健体育が専門。図画工作が特に好きだったわけではないが、昭和52(1977)年、最初の赴任校で学級通信用のイラストを描くようになったという。伊藤さんの人柄を表すような温かいイラストが好評で、冊子の表紙や挿絵に使いたいという申し出も多い。

3月末で定年退職する伊藤さんは「生徒がわたしの足跡を見て少しでも勇気づけられ、元気になってくれればと思います」とアンパンマンに似た温和な顔をほころばせた。

問い合わせは城北中(21―8103)へ。