東海愛知新聞バックナンバー

 5月4日【日】

生きた音を届けたい

和太鼓「零」が結成10周年
あす 幸田町民会館で記念公演

岡崎を拠点に活動する若手和太鼓チーム「零〜ZERO〜」が結成10周年を迎えた。あす5日に幸田町民会館さくらホールで記念公演「新生 RE-BIRTH」を開く。(竹内雅紀)

結成は平成16年11月。岡崎市六供町にある三浦太鼓店6代目の三浦和也さん(34)がリーダーとなり、十、二十代の10人でスタートした。三浦さんは「職に就いて5年が経過し、太鼓を作る仕事にも慣れてきたころだった。きれいな形の太鼓が作れたとしても音が肝心。音を知るにはたたくしかないと思い、同世代を集めてチームを立ち上げた」と振り返る。三浦さん自身も演奏経験はなく初心者。「演奏を重ねるたびに好きになっていった。最初はとにかくがむしゃらだった。演奏経験のある妹に怒られながら一生懸命練習した」と笑みを浮かべる。

チーム名は「濁点があって短い名前の方が覚えられやすい」との理由で、指導者が付けた。初心者が多いことから、ゼロからのスタート、いろいろなことに挑戦できるという意味も込められている。

初ライブは18年7月に市甲山会館で開いた。以降毎年のように単独ライブを開いたり、県内外のイベントに出演したりして年間の公演数は30〜40にもなり、多くの経験を積んだ。メンバーは入れ替わりもあったが、現在も結成時と同じ10人で活動している。

今回は2年ぶりの単独公演。「一度ゆっくり腰を落ち着かせて、チームを土台から作り直した」。公演では全11曲を演奏し、特別ゲストとして三浦太鼓店5代目で三浦さんの父・宏之さん(58)も登場するという。また、今回を区切りにチームから離れるメンバーもいる。最近ではほぼ毎日のように練習を積んでいる。三浦さんは「これまではやりたいことをやってきた。今回の記念公演はチームのピークであり、集大成とも言える。皆さんの心に響くような生きた音、本当の音を届けたい。音のメッセージ性を感じてもらえたら」と話す。

午後6時30分〜9時。前売り2,000円、当日券2,500円。チケットは三浦太鼓店、幸田町民会館で販売(当日券は同館のみ)。問い合わせは、同店(21―2271)へ。