東海愛知新聞バックナンバー

 8月31日【金】

■豊川いなり寿司ブランド化でまちおこし

もりあげ隊長・笠原さん
グルメ祭典の経緯語る

豊川市のご当地グルメ「豊川いなり寿司」でまちおこし活動を行う「いなり寿司で豊川市をもりあげ隊」隊長の笠原盛泰さんが29日、岡崎市康生通東2の岡崎信用金庫中央支店で講演を行った。

講演会は康生商店街まちづくりの会、同信金、NPO岡崎都心再生協議会の主催。笠原さんは「まちおこしには市民が主体となって活動し、行政や各関係機関の協力も必要。B-1グランプリは、分かりやすくて効果や影響も実感できるためいい手法」と、今や50万人の集客があるB級ご当地グルメの祭典について語った。

豊川市でプロデュース業を営む笠原さんは、かつて青年会議所に所属していたこともあり、多くのボランティア活動に関わってきた。食を通したまちおこしもその1つで、平成21年には市や豊川商工会議所が推進するいなり寿司ブランドを全国に広めるリーダー役に任命された。

名所の豊川稲荷にちなんだ地域ブランドで市外からも人を呼び込むために、「B-1」への出場を決意。22年に神奈川県厚木市で行われた第5回大会に初出場して6位になると、マスコミからの取材が殺到して世間の注目を浴びた。

「最初は懐疑的だったが、注目度が一気に上がり驚いた」と振り返る。B-1効果で豊川に訪れる人が増え、知名度も上がった。「B-1は、多くのボランティアが地域をPRするイベント。いなり寿司がたくさん売れればいいというわけではない。観光客向けではなく、地元で愛されているものを商品化した方がいい」と断言し、豊川市で開く来年の第8回大会への意気込みも語った。(竹内雅紀)