東海愛知新聞バックナンバー

 6月12日【火】
巨大地震に備え
県内各地域課題を点検

■岡崎で防災リーダー80人、意見交換

岡崎市福祉会館で10日、「防災リーダー・フォローアップ講座」が開かれた。県内の約80人が参加。巨大地震に備えた地域の取り組みを紹介し、課題を話し合った。NPOあいち防災リーダー育成支援ネット(太田貴代子理事長)が主催。NPO21世紀を創る会・みかわなどが共催した。(大津一夫)

午前中は、名古屋大学准教授・川崎浩司さんの「東日本大震災を振り返り、南海トラフの巨大地震による愛知県の災害を考える」と題した講演を聴いた。

午後からは、地域別のグループに分かれてワークショップ。テーブルにB紙(模造紙)を広げ、実施している活動や課題を書き込んだ。さらに東日本大震災を踏まえ、巨大地震が発生したときに自分たちが住む地域にどんな被害が予想されるかを書き出した。

■町内会と連携密に

「災害時に若い世代が活動できる組織作りが必要」「(防災リーダーと)町内会との連携を密に」などと課題を指摘。「液状化による家屋の倒壊が心配」という地域もあった。

最後に、各地域で取り組む重点課題を書き出し、「来年の講座までに解決する宿題」とした。

あま市の防災リーダーの1人、水本啓子さん(61)は、「各地のリーダーと交流できたことが1つの成果です。地元では防災に対する情報が不足していると感じているので、こうした場はありがたい」と話していた。

防災リーダー会は、平成14年度から18年度まで開かれた県の「あいち防災カレッジ」を受講した人たちで組織されている。同育成支援ネットがリーダー会のメンバーを対象に、地域の防災意識の向上を目指して講座を企画。昨年6月に1回目が開かれた。