東海愛知新聞バックナンバー

 5月5日【土】

■はさみが吹き込んだ命

おかざき子美博
今森光彦切り絵展

おかざき世界子ども美術博物館で企画展「まほうのはさみ 今森光彦の切り紙美術館」が開かれている。自然写真家・今森光彦さんが手掛けた動物や植物の切り紙作品284点が展示されており、大型連休を利用して訪れた家族連れでにぎわっている。7月8日まで。(竹内雅紀)

世界各国で写真を撮影している今森さんは、小学生のころに母親の裁縫箱の中にあった裁ちばさみを使って切り紙に熱中。写真家になってから、身につけた洞察力を生かして再び切り紙制作に取り組んだ。

白黒、カラーの画用紙などで作られた動物や果物、こいのぼりなどが平面や立体で表現されている。オオクワガタ2匹が格闘する姿や花に群がるチョウなどは今にも動き出しそうな仕上がり。また、ランプの表面に星形の色紙を散りばめて「天の川」に仕立てるユニークなものもある。

作品に見入っていた家族連れは「すごい。とても作れない」と、はさみ1本で吹き込まれた命に驚くばかりだった。

会場内には、はさみを使った切り紙の体験コーナーも設けられている。東海市から家族で来た小学校2年生の安藤琴音ちゃん(8)はクリスマスツリー作りに挑戦。「図工が好きなので楽しいです」と喜んでいた。

午前9時〜午後5時。月曜日休館。入場料は大人300円、小中学生100円。岡崎市内の小中学生と障害者手帳所持者は無料。土、日曜日にはワークショップが予定されている。問い合わせは、同館(53―3511)へ。