東海愛知新聞バックナンバー

 9月23日【木】

三河仏壇振興協組 新作3本を発表

岡崎市民会館 時代に合わせてコンパクト化

三河仏壇振興協同組合(榊原弘理事長)は22日、岡崎市民会館で組合製作仏壇の発表会を開いた。300年以上の歴史を持つ伝統産業を維持していこうと職人が力を結集。良質でお値打ちな仏壇に仕上がった。(竹内雅紀)

長引く不況と時代の変化とともに仏壇製作数は激減。伝統的工芸品に指定されている「三河仏壇」の製作数は、昭和60(1985)年度の170本がピーク、昨年度はわずか5本だった。危機的状況を打開しようと、組合は約10年ぶりに仏壇を4本発注。職人たちの目の色が変わった。

■職人奮起工賃2割減 来月西尾で展示販売

約25人の職人が昨年11月ごろから取り組み、今月に入って完成。工賃を通常より約2割カット、時代のニーズに合わせてコンパクトサイズにした。発表会でお披露目されたのは、真宗大谷派東本願寺用の御坊用造1本、荘厳造2本。高さ約1.7メートル、奥行き0.6メートルで、価格は300〜350万円。

この日は、8つの専門職からそれぞれ代表の職人が「三河仏壇」にふさわしいか3本を審査した。

榊原理事長は「難しい課題ではあったが、シンプルでコンパクト、なおかつ重厚感がある伝統的工芸品を提供したいと思った。職人の思いがこもった作品ばかり」と話している。

この日の3本を含む約30本の仏壇は10月2、3日に西尾市平坂町の西尾勤労会館で開かれる「第16回三河仏壇展示会」で販売される。両日とも午前9時30分〜午後5時。入場無料。


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