東海愛知新聞バックナンバー

 9月9日【木】

天恩寺所有の仏像3体 文化財に

岡崎市教委 文書や舎利など納入品も

岡崎市教育委員会は7日、同市片寄町の天恩寺が所有する木造彫刻仏像3体などを市有形文化財に指定することを決めた。13日に告示される。彫刻の有形文化財指定は、平成18年12月以来で、市単独指定としては47件目。(竹内雅紀)

文化財に指定されるのは、地蔵菩薩坐像、不動明王坐像、愛染明王坐像と地蔵菩薩坐像内にあった文書や舎利などの納入品一式。

昨年4月に見つかった納入品の記載事項などから、地蔵菩薩坐像の制作時期は至徳2(1385)年か、その前後と判明。貞治元(1362)年か応安2(1369)年とされる同寺の開創時期の裏付けともなる。不動明王坐像、愛染明王坐像は作風から室町時代制作とみられる。

3体とも作風から南北朝時代から室町時代にかけて活躍し、足利将軍家に重用された院派仏師による制作と考えられ、足利氏と関係が深い同寺とも結び付く。

納入品一式は、市美術博物館に寄託されている。


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