東海愛知新聞バックナンバー

 7月14日【水】

窓口担当者 最後の砦

振り込め詐欺防止対策
金融機関職員ら172人熱心にメモ

岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)で13日、岡崎署管内(同市、幸田町)の金融機関を対象にした振り込め詐欺防止対策会議が開かれた。同署と岡崎額田防犯団体連絡協議会が主催。今回は、顧客と接する機会が最も多い窓口職員にスポットを当て、未然防止策を講じた。(竹内雅紀)

管内の金融機関148店舗から158人の職員と、安全なまちづくり推進指導員14人の計172人が参加。半数以上が女性だった。

会議では、窓口編とATM(現金自動預払機)編に分かれて、声掛け訓練を実施。普段から窓口で顧客と接している職員が登壇し、被害者役を演じたスクールサポーターへの対応を県警本部生活安全部地域安全対策課の永井孝則警部補がチェックした。

永井警部補はまず、入店時の顧客の様子を見ることを挙げた。「挙動不審や電話をかけながら振り込みをしている顧客には注意を」。また、振込先やその内容を十分に確認するなどの踏み込んだ対応を強調した。「(振込先が)県外の個人口座の場合は、特に注意が必要。悩んだり、顧客とこじれそうになったら、上司に相談したり、複数で連携してください」と訴えた。

また、だます方の携帯電話番号が事前に変更されているケースが多いため、変更前の番号にかけて確かめる方法も効果的という。そのほか、別室で話を詳しく聞くことや、「あなたの財産を守るため」と言って積極的に声掛けすることを勧めた。「皆さんが最後の声掛け役。いわば『最後の砦(とりで)』です。勇気を持ち、かつ笑顔で接して安心させることを心掛けてください」と呼び掛けた。

■「オレオレ」が8割

熱心にメモを取りながら聞いていた女性職員は「訓練はリアルだった。勉強になった部分があったので、今後に生かしたい」と話していた。

1〜6月の県内の振り込め詐欺被害は250件、同署管内では14件といずれも前年を下回っているが、いわゆるオレオレ詐欺の割合が全体の約8割と増えてきている。


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