東海愛知新聞バックナンバー

 10月28日【水】

世界一

柔道形「投」の部 近藤・大河内さんペア
気迫や技の美 欧州勢と競う

県立岡崎北高校教諭・近藤克幸さん(42)=岡崎市真福寺町=と、接骨院を経営する大河内哲志さん(45)=安城市赤松町=のペアが、今月17、18日に地中海の島国、マルタ共和国で開かれた第1回世界柔道形選手権大会(国際柔道連盟主催)の「投」で優勝した。世界の頂点に立った近藤さんは、「学校の生徒たちが喜んでくれて、うれしい」、大河内さんは「優勝というプレッシャーがあったので、うれしいというより、ほっとしました」と喜びを話している。

2人は西三河柔道協会の会員で、近藤さんは6段、大河内さんは5段。平成13年に関係者からの勧めで「形」を始めた。

2年前に講道館主催の国際競技大会で優勝し、2人とも一度は引退を決意したが、昨年のワールドカップで日本選手が2位になり、「もう一度、優勝を」と今年6月から稽古(けいこ)を始めた。

2人が出場した「投」には、手技、腰技、足技、真捨身技、横捨身技の5つがあり、近藤さんは技をかける「取」、大河内さんは技をかけられる「受」という役割。各3本を行い、気迫や技の美しさが評価された。正面を見据えた目線を落とさないことも重要なポイントという。

同大会には世界25カ国から87組が出場。このうち形には欧州勢を中心に19組が参加した。

忙しい中で稽古時間を確保するのは大変だといい、けがも絶えない。2人は「2度目の世界大会優勝で、一つの区切りにしたい」と話している。

柔道「形」
平成9年、講道館と全日本柔道連盟が「全日本柔道形競技大会」を開催したのが始まり。投のほか、固、極、柔、講道館護身術の5種目がある。

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