東海愛知新聞バックナンバー

 9月29日【火】
岡崎市常磐東小

■学校環境緑化で県知事賞

樹木の浄化能力チェック
住民参加で自然体験の場

環境緑化を通して「緑とともに生きる子供」を育てる岡崎市常磐東小学校がこのほど、平成21年度県学校環境緑化コンクールで特選の県知事賞に輝き、全国審査に書類を提出した。

同校は市中心部から北東の山あいにある児童数57人の小規模校。昭和62(1987)年の校舎移転新築以来、環境緑化に努め、平成19年度からは第5次3年計画をスタートさせ、今年度は最終年に当たる。

同校の特色は、緑化活動を生活科・総合学習、特別活動のなかに位置づけたこと、地域と連携した活動を重視したことにある。

1年生の生活科授業「あきとなかよしに」では、校内外で秋の動植物の観察をし、裏山に整備したクリ林「くりくりの丘」で採ったクリを使って、くりきんとんを作って収穫の秋を味わった。

6年生の総合学習授業「大気を守る樹木の働き」では、県が策定した「あいち地球温暖化防止戦略」にある実験プロジェクト「樹木の大気浄化能力チェック」を利用し、校内約80種類の樹木の浄化能力を調査。学校の樹木が大気浄化に役立っていることを知り、緑化活動の大切さを実感した。

「緑とともに生きる子供」を育てるための緑化施設の整備はPTA、学区民の協力で行われた。自然体験の場「常東ランド」、水生動植物観察の場「めだか池」、親水・観察の場「せせらぎ広場」、野外活動の拠点「東屋(あずまや)」などが年間を通して利用されている。「1人2プランター」「学級園」「樹木表示」、お年寄り宅を訪問する「1人1鉢」など児童の活動も盛んだ。

三浦倫夫校長は「朝登校すると学級園の様子を見に行く児童が増えました。現在不登校児童はゼロで、一学期の全校欠席ゼロの日数は昨年の5割増になりました。緑化活動の成果だと思います」と手ごたえを感じている。


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