東海愛知新聞バックナンバー

 5月21日【木】
岡崎呉服協組が保存会と共同で

1300年を経て里帰り

奥山田しだれ桜、薬師寺へ
10月25日、現地で植樹

岡崎呉服協同組合(加藤善啓理事長)は19日開いた総会で、岡崎市奥山田町の「持統桜」として知られるしだれ桜を奈良の薬師寺に植樹する「みかどのさくらの里かえり」を、10月25日に行うことを決めた。同組合が平成17年4月から奥山田しだれ桜保存会(市川庄治会長)と共同で進めている事業で、加藤理事長は「平和を伝承する桜が、薬師寺で咲くことを市民にも知ってほしい」と話している。

奥山田のしだれ桜は持統天皇(645―703年)が三河行幸の際、平和を願ってこの地に植えたとされる。奈良の薬師寺は持統天皇の后(きさき)時代に病気快癒を願って建てられた。

1300年を経てしだれ桜の"縁結び"を提案したのは、安田暎胤(えいいん)管主と親交のある加藤理事長。同組合が保存会に呼びかけたところ、全面的に賛同。持統桜の里かえり実行委員会(大原和之委員長)を組織し、三重県鈴鹿市内の"桜守"酒井政廣さんに接ぎ木を依頼。100本を接ぎ木し、このうち現在は4本が高さ5メートルほどに育っているという。

講堂の西側に

「持統桜」は薬師寺の回廊の内側、講堂西に植樹。10月25日には同組合と保存会のメンバーがバス2台で訪れ、植樹式に参加する。

なお、同組合の総会には次期管主に就任が決まっている山田法胤副住職も出席した。

加藤理事長は「持統桜は岡崎の誇り。ゆかりの地にお返しすることで、さらに1000年咲き続けると思うとうれしい」と話している。


<<インデックスへ  | <<前日のニュースへ

HOME