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東海愛知新聞

随筆集出版

仕事しながら求めた『自遊』

趣味さがし 退職後では遅い
絵画展開催が契機に    岡崎・小野さん

岡崎市向山町、小野宗芳さん(58)のエッセー100編をまとめた『自遊をもとめて』(B6判、255ページ)が、横浜市の春風社から出版された。サラリーマン生活を送りながら古美術、建築、歴史など多くの趣味を楽しんでいる小野さんは、「私たち団塊の世代が定年を迎えようとしているが、退職してから趣味を楽しもうというのでは遅い。趣味を楽しむことは、仕事を充実させることにもなる。本が参考になれば」と話している。
 小野さんは30歳のころ、「会社をクビになる覚悟」で英国を旅行。資本主義の先進国というイメージとはまるで違い、古い町並みと、古いものを大切にし自分の国の歴史に誇りを持つ英国人にショックを受けた。
 帰国後、すぐに英会話教室に通う一方、昔から好きだった歴史や古美術の勉強にも熱を入れ、旅先で知り合った外国人を自宅に招いたり、ヨーロッパ、米国を回って知人を訪ねたりした。
 外国人に日本の文化を紹介するため、30歳代の半ばには知人から建具をもらい受け、自宅に茶室を建て、「自遊庵」と名付けた。「自遊」とは、他人から言われてする受身の遊びではなく、自分自身で趣味を見い出して楽しむことをいう小野さんの造語。
 平成元年には妻・裕子さん(53)が自宅でギャラリー「一会」をオープンさせた。昨年4月、「一会」で海外や国内旅行の印象を描いた「水彩画展」を開催。この時、「絵日記」のつもりで書いたエッセーを添えたところ、読んだ人から「本にまとめては」と声があった。
 小野さんは二女が生まれたとき、専門誌「助産婦雑誌」からの依頼で体験文を載せたことがあり、自分の文章を本にすることが夢だったことから、昨年6月から7月にかけて、水彩画展に添えた文章を手直しするなどして100編を書き、出版社に送った。  エッセーは1編が1,000字前後。出合い、自己、美と歴史、旅、社会などの章に分けて載せた。小野さんの旅行と趣味での体験が生き生きと書かれている。
 推薦の言葉で知人の吉村医院長・吉村正さんは「小野さんの人生が煮詰まった作品を切望していたのは私1人ではない。多くの方にお読みいただき、小野さんの生き方をご賞味いただきたい」と書いている。
 38歳で膠こう原病を発症し、定年を前に昨年、会社を退職した小野さんは「会社勤めと趣味の“二足のわらじ”を楽しみながら充実した生活を送ってこられた。私のこれまでの人生を集大成するつもりで書きました。若い人に読んでほしい」と話している。
 1冊1,500円。全国の書店で販売されている。

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