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東海愛知新聞

ホタル幼虫を放流

ホタルは環境を変えられない
環境変えるのは私たち人間だ

光の乱舞 6月上旬に    岡崎市河合中

「岡崎ゲンジボタル」の保護に取り組む岡崎市河合中学校の生徒76人が19日、国の天然記念水域に指定されている同校近くの男川に、1年間育てたゲンジボタルの幼虫約千匹を放流した。放流予定だった12日は前日の雨で川が増水し延期となった。8日遅れの“旅”に出た幼虫は約40日後に羽化、天候が良ければ6月上旬には光の乱舞が見られそう。 かつての環境を取り戻したいと昭和43(1968)年から始まった放流は、今年で39回目。幼虫の飼育は毎年、同校自然科学部が中心となって担ってきた。歴代の部員たちが決まって「最もつらい」と口をそろえるのは冬場の水換え。今年の部長、野田千智さんも「冷たくて苦戦しました」。
 しかし、毎年3,000匹前後の放流に成功しているのは、こうした部員たちの努力と、部員たちを指導するという形で支える地元の岡崎ゲンジボタル保存会(粟生勇嗣会長)の協力があってこそ。昨年は猛暑で飼育しにくかったというが、例年並みの数になった。
 河川環境のバロメーターといわれるホタルの自然発生は、その地区の環境が良いことを意味する。40回目の放流を控えた粟生会長は「保護活動をもっと頑張らねば」と気を引き締める。
 放流前、粟生会長は「ホタルは環境を変えることはできない。環境を変えるのは私たち人間」と呼びかけた。生徒たちはカップに入った幼虫と、餌となるカワニナをゆっくりと放流した。残りの2,000匹は今月中に少年自然の家(同市須淵町)や学校周辺に放流する。

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