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東海愛知新聞

岡崎市森越町住民らの自主パトロール

1年で「成果あった」

将来は24時間体制に

岡崎署が“管内屈指の街頭犯罪多発地域”と目を光らせる岡崎市森越町(矢作北学区)の住民らが、自主パトロールを始めて1年がたった。この間、正式に「学区地域安全パトロール隊」が発足、今年から青色回転灯を載せた車も併用して精力的に活動してきた。この1年で治安状況に変化はあったのか。
 現在、森山徹前総代に代わって隊長を務めるのは西巧総代(61)。西総代と町内会の防犯担当、後藤重樹副総代(62)によれば、住宅侵入盗被害や不審者出没が減るなど「成果はあった」という。
 だが、車を狙った犯罪は後を絶たない。今年1〜4月の間に、バイクを含む車両盗難3件、車上荒らし2件、カーナビやカーステレオなどを狙う部品盗10件が発生。盗まれた車のうち1台は茨城県で見つかった。
 「犯人は深夜から未明の時間帯を狙う。パトロールの時間帯を避けているのでは」と指摘する西総代。「相手は犯罪のプロだと思って」と、昼夜を問わない変則的なパトロールに切り替えた。「住民の要望も多いことから、将来的には24時間体制でやることも考えている」という。
 24時間体制を目指すためには、住民の協力が必要不可欠。隊では活動のPRも兼ねて、老若男女を問わず町内各世帯の希望者に青色回転灯搭載車に同乗するパトロール体験を行うなど、協力を呼びかけている。
 ただ、「犯人の検挙ではなく、あくまで事件が起こらないようにするのが目的」と、活動を犯人への「けん制」として主張する隊員ら。これまでの活動や現在の治安状況を振り返り、「自主パトロールの必要性を痛感した。今のところ、大きな事件がないのが救い」と口々に話す。
 同町には三菱自動車岡崎工場の社員駐車場、高層マンションやアパートが点在する。町内のアパート世帯数は計430を数え、活動強化には1人でも多くの参加が望まれるところだが、後藤副総代は「アパート住人は生活のリズムがそれぞれ異なるため、協力は難しいと思う」と話し、当面は持ち家の世帯だけでパトロールを続けることにしている。
 組織の充実や依然多い窃盗被害。「防犯」を徹底するための課題はまだまだ多いが、隊員らは「スタートしてまだ1年。けれど、当初に比べて活動の輪が広がり、住民同士の協力体制もできた」と、確かな手ごたえをつかんでいる。

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