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東海愛知新聞

愛・地球博 きょう開幕


地球市民村に「おかざき匠の会」
瀬戸会場に額田の“福祉工房”

愛・地球博がきょう25日開幕。初日から長久手会場の「地球市民村」で〈おかざき匠たくみの会〉、瀬戸会場で〈福祉工房あいち〉の展示・実演が、それぞれスタートする。岡崎市内の中学生100人は24日、開会式で万博メッセージソング「SharetheWorld〜こころつないで」を合唱、会期中にも4度、EXPOドームで歌声を披露する。また、EM(有用微生物群)で河川の生態系活性化に取り組んでいる〈三河湾浄化市民会議〉も8月に瀬戸会場で展示、講演会などを行う。
 おかざき匠の会は、「持続可能性への学び」という地球市民村のコンセプトのもと、徳川家康の平和の思想「厭離穢土おんりえど欣求浄土ごんぐじょうど」をテーマに据え、そこから導きだした「命と平和のかたち」を具体的な形の作品にした。
 石や織物、人形、和太鼓、和ろうそく、仏壇、きりえ、書・掛け軸など分野は多岐にわたり、会員たちが自らの心と対話して創作した作品を並べる。海外パートナーの〈韓国伝統工芸匠人会〉の5人が出品、実演を今月末の4日間、集中的に行う。
 匠の会はプロジェクトチームを組織。上野房男代表幹事、深田正義プロジェクト代表、浅井司制作統括による幹事会と、総務やパビリオン、ワークショップ、大地の広場など7チームを作り、討論と考察を深めてきた。出展期間は4月末まで。
 福祉工房あいちは額田町牧平に本拠を置く。紡績機械に右手を巻き込まれて指を失った加藤源重さんがボランティアと一緒に、あるいは支えられ、体の不自由な人たちの自助具を考案・製作する工房だ。
 会場では自助具を展示して説明し、加藤さんが講演をする。「指を失って初めて知った辛さ」(加藤さん)をバネにし、“負けじ魂”で自助具を製作している加藤さんの生き方が、来場者に示される。出展期間は7月3日まで。

岡崎と韓国の“匠”
会場で図録配り世界へ発信

 おかざき匠の会は「岡崎と韓国 匠図録『命と平和』」と図録のダイジェスト版を発行した。図録はA5判、48ページ。ダイジェストはA3判の6つ折りポケットサイズで、ともにカラー印刷。万博会場で配る。図録は出展協賛社・者にも渡し、500余冊は岡崎商工会議所を通じて県外の商工会議所に発送する。
 匠の会は今年1月1日付で「岡崎と韓国『匠という生きかた』」(地球市民村参加PR事業実行委員会企画・発行)を作った。図録と同じサイズの112ページ単色刷り。 『命と平和』は出展作品を、『生きかた』は会員の人となりや仕事を分かりやすく紹介したもの。2冊でおかざき匠の会の“全体像”を表している。
 編集の中心となった浅井司さんは「『命と平和』に載せた作品の写真撮影の現場は、大樹寺や岡崎城、能楽堂をはじめ東公園内の茶室、滝山寺、伊賀八幡宮、矢作川などで、出展テーマにふさわしい場所に事欠かなかった」と話し、岡崎の風土・歴史の豊かさを改めて認識したという。
 会員は万博を迎えるまでの1年半、自分の仕事の時間を削ってテーマについて議論し、作品という形にした。「その思い入れは尋常ではありません」。異業種の人たちの集団が成し遂げた万博出展は、万博後の会員の仕事の展開に向け、多大な財産を積み上げたようだ。
 これらの本は、おかざき匠の会の総合力であり、世界や国内に発信する情報が凝縮されていると評価されている。残部があり、希望者はプロジェクト事務局(岡崎市伝馬通二、ツツイエンターテイメント内、電話0564―26―2210)へ。

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