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東海愛知新聞

おかざき自然体験の森」に炭焼き窯

市民グループ 15日に火入れ式
間伐材などを利用 河川浄化に役立てる

岡崎市八ツ木町、おかざき自然体験の森に「額田炭焼の会」の指導で市民が炭焼きの土窯を築いた。15日午前10時から柴田紘一岡崎市長、鈴木啓允額田町長らが出席して「火入れ式」が行われる。今後、体験の森の手入れで出る竹や間伐材を利用して炭を作り、河川の水質浄化に役立てる。

 「夫婦で山暮らしをしようと準備してきた折、市政だよりで窯づくりを知り参加しました」と同市洞町の宮地正三さん(57)。宮地さんは10年前、下山村に別 宅を建てた。昨年10月、岡崎市内の喫茶店をたたみ、定職を持たず“スローライフ”をスタートさせていた。
 8日朝、宮地さんら窯をつくった人たちのうち12人が、火入れ式の準備で窯に竹材を詰めた。額田炭焼の会の会員3人がアドバイス。みな生き生きとした表情だった。参加者らが話し合い、地名にちなんで窯を「八ツ木窯」と名付け、グループ名を「おかざき炭焼きの会」とし、会長に林茂さん(同市細川町)を選んだ。
 窯づくりは昨年夏、体験の森を管理・運営する同市環境総務課の自然体験推進班が計画し、額田町役場に相談した。役場から炭焼の会代表・高木田洋さん(63)=額田町保久=を紹介してもらい、高木田さんの土窯を見学、窯の設計を依頼した。
 その一方、市政だより10月1日号で窯づくり参加者を募集。50歳前後を中心に、女性1人を含む14人が応募した。高木田さんは「炭小屋の柱に使って」とヒノキの間伐材を寄贈。11月6日から毎週土曜日に、高木田さんらが窯底掘りや体験の森の赤土を使った窯づくりを指導し、先月25日に本格的な窯が完成した。
 窯の内部は高さ1.4メートル、幅2メートル、奥行き2.6メートル。一度に150キロ前後から200キロの炭を作ることができる。新しい窯の近くに、焼却炉を改造した窯とドラム缶 の小規模な窯があり、これで三基になった。
 高木田さんは「依頼があれば今後も指導します。額田町と岡崎市の合併後も交流していきたい」。岡崎市の担当者も「炭焼きの技術を伝承しながら環境問題を考える生きた教材にしたい」と話している。

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